日本におけるNBA視聴方法は2025-26シーズンから大きく変化しました。Amazon Prime VideoとNTTドコモ(NBA docomo)が新たな配信パートナーとなり、以前サービスを提供していた楽天NBAは2025年7月末で終了しています。また、一部試合は従来型のWOWOWでも引き続き視聴可能です。以下、それぞれのサービスについて月額料金・配信試合数(レギュラーシーズンおよびプレーオフ)・見逃し配信・日本語実況・対応デバイスの観点で詳しく整理します。また、最後に各サービスを比較した表を示します。
Amazon Prime VideoでのNBA配信
NBA on Prime(プライム会員特典の無料配信)
- 月額料金:Amazonプライム会員料金(月額600円、年額5,900円)に含まれるため追加費用なし 。30日間の無料体験も利用可能です。
- 配信試合数・内容:レギュラーシーズンの注目試合を毎週1~2試合程度ライブ配信し、年間で約60試合以上が視聴できます 。これには開幕週のダブルヘッダーやインシーズントーナメント(NBAカップ)の主要試合も含まれます 。さらにプレーイントーナメント全試合およびプレーオフの一部重要カード(約3分の1の試合、西カンファレンスファイナルとNBAファイナル全試合を含む)が配信されます 。※オールスターゲームの配信有無は現時点で明確な情報がありません。
- 見逃し配信:あり。ライブ配信された試合は録画中継(アーカイブ)も視聴可能で、好きな時間に試合やハイライトを楽しめます(Amazon公式案内より)。
- 日本語実況:なし(英語実況のみ)です 。試合中継は基本的に北米の放送映像そのまま(英語実況)となり、日本語解説・実況は付きません(デバイスによっては日本語字幕表示に対応) 。
- 対応デバイス:非常に幅広い機器で視聴できます。Prime Video対応のスマートテレビ、PCブラウザ、スマホ・タブレットアプリ、Amazon Fire TV、ゲーム機など、プライムビデオが利用できるほぼ全てのデバイスでそのままNBA中継を再生可能です 。
NBA League Pass(Prime Videoチャンネル経由)
- 月額料金:NBA全試合を視聴したい場合は有料の「NBA League Pass」への加入が必要です 。Amazon経由ではPrime Videoチャンネルとして提供されており、料金プランは以下の3種類があります :
- リーグパス(レギュラー):月額3,190円(税込) 。全試合視聴可能。初回15日間無料体験あり 。同時視聴1台。
- リーグパス・プレミアム:月額4,190円(税込) 。全試合視聴可能。初回15日間無料 。同時視聴最大3台まで・オフライン再生対応・CM非表示など上位機能付き 。
- チームパス:月額2,890円(税込) 。1つの選択チームの試合のみ視聴可能。初回15日間無料 。
- 配信試合数・内容:レギュラーシーズン全1,230試合および**プレーオフ全試合(NBAファイナル含む)**がライブ&オンデマンドで見放題となります 。公式戦の全試合に加え、NBA TVの番組やドキュメンタリーなども視聴可能です。
- 見逃し配信:あり。全試合がライブ配信とともに見逃し配信でも提供されます 。時差の関係でリアルタイム視聴が難しい場合でも、後から好きな試合を視聴でき安心です 。
- 日本語実況:基本なし(英語実況)です 。ただし一部の試合では日本語実況付きの音声に切り替えて視聴できる場合があります 。※日本語実況対応カードの範囲は現時点で限られています。
- 対応デバイス:Prime Videoチャンネルとして契約した場合、視聴や手続きはPrime Videoアプリ内で完結します 。したがって、対応デバイスはPrime Videoと同様に非常に広範です(スマホ、PC、タブレット、Fire TV、スマートテレビ、ゲーム機など)。また、Amazon経由で契約したLeague PassでもNBA公式サイトや公式アプリにアカウント連携すれば、NBA公式アプリ(スマホやタブレット、対応テレビデバイス)から視聴することも可能です 。
NBA docomo(NTTドコモ)
NTTドコモは2025-26シーズンより**新サービス「NBA docomo」**によるNBA配信を開始しました。ドコモの特定プラン契約者向けにお得な視聴条件を提供しており、日本語実況で試合を楽しみたいファンに適したサービスとなっています。
- 月額料金:契約している携帯プランにより異なります。ドコモの「5G料金プラン(ドコモ MAX」「ドコモ ポイ活 MAX」)契約者は追加料金なしで利用可能です 。ahamo契約者は月額1,078円(税込) 、それ以外のドコモ回線ユーザーや他社回線ユーザーは月額2,728円(税込)となります 。いずれも初回申込時には無料体験等の特典が用意される場合があります。
- 配信試合数・内容:レギュラーシーズンは毎週10~15試合程度をドコモ独自編成で配信します 。特に日本人選手が所属するロサンゼルス・レイカーズ(八村塁選手所属)やシカゴ・ブルズ、昨季優勝のオクラホマシティ・サンダー、日本で人気のゴールデンステイト・ウォリアーズなど5チームの試合を中心にピックアップ 。開幕戦の注目カードやクリスマスゲームも含まれます 。視聴者投票で選ばれた「推しチーム」の試合も12月以降編成に加える予定です 。プレーオフについても1回戦以降の一部試合とカンファレンスファイナルを配信予定で、将来的には隔年でNBAファイナルの特別ライブ配信も計画されています (2025-26シーズンのファイナル配信はなし)。さらにNBAオールスターおよびNBA 2Kサマーリーグも配信対象に含まれています 。
- 見逃し配信:あり。ライブ配信された試合はVOD(ビデオオンデマンド)方式での見逃し配信でも提供されます 。配信済み試合の見逃し視聴やハイライト映像、週刊ニュース番組、ダイジェスト動画など、多彩なコンテンツがいつでも楽しめます 。
- 日本語実況:あり(全試合日本語実況付き)です 。NBA docomoで配信される試合はすべて日本語の実況・解説付きとなっており、NBA初心者でも内容を理解しやすく楽しめるよう工夫されています 。解説者による戦術分析や試合展開のポイント解説も含まれ、ファンにとって臨場感ある視聴体験が得られます。
- 対応デバイス:スマートフォン/タブレットでの利用が基本です。ドコモが開発した専用アプリ(NBA docomoアプリ)をインストールし、dアカウントでログインして視聴します 。現状、iOS/Android向けアプリのみ提供されており、対応テレビデバイス(Fire TV等)向けアプリやPCブラウザ視聴について公式発表はありません(※NBAファン有志の情報では、スマホ画面をテレビにミラーリングするなどの方法で大画面視聴は可能です )。今後の対応デバイス拡充に期待する部分もありますが、少なくともスマホさえあれば手軽に視聴できる環境です。
WOWOW
WOWOWは有料衛星放送チャンネルですが、近年は「WOWOWオンデマンド」によりインターネット経由でのライブ配信・見逃し配信にも対応しています。2023-24シーズンから2年間はNBA中継を復活させ、毎週7試合を配信してきました。2024-25シーズン限りで一旦NBA放送終了を発表しましたが、2025-26シーズンも限定的に継続が決定し、一部試合を放送・配信しています。
- 月額料金:2,530円(税込) 。WOWOWのスタンダードプラン料金であり、BS放送視聴およびWOWOWオンデマンド利用を含む形です 。※加入初月無料キャンペーン等が適用される場合もあります。
- 配信試合数・内容:2025-26シーズンはレギュラーシーズン中毎週2試合の注目カードを中心に生中継(実況・解説付き)します 。開幕戦はウォリアーズ対レイカーズなど話題のカードを放送しました 。プレーオフも放送枠が設定されており、プレーオフ・トーナメント1回戦(プレーインではなくプレーオフ1回戦)最大14試合、カンファレンス準決勝およびファイナルは各最大7試合を中継予定です 。さらに**NBAオールスターゲーム&オールスターサタデー(スラムダンクコンテスト等)**もライブ放送されます 。NBAファイナル(決勝)は放送対象外で、ファイナルは別途Amazon Prime Videoでの視聴が必要です 。 (参考:2024-25シーズンまでは毎週7試合ペースで中継し、プレーオフ全体およびファイナルも放送されていました 。)
- 見逃し配信:あり。WOWOWオンデマンドに登録すれば、テレビ放送した試合を含めライブ配信と同時にアーカイブ配信(見逃し)**でも視聴できます 。放送済み試合は一定期間オンデマンドで再生可能なので、深夜帯の試合を後日好きな時間に視聴することも容易です 。なお、WOWOWオンデマンドはテレビ放送契約者だけでなく配信専用契約でも利用できます。
- 日本語実況:あり。WOWOWで放送される試合にはすべて日本語の実況・解説が付けられます(実況アナウンサーと専門解説者による中継) 。BS放送と同じ音声がオンデマンド配信にも乗る形です。
- 対応デバイス:WOWOWはテレビ(BS受信設備が必要)でもネット配信でも視聴可能です。テレビではBS放送としてリアルタイム視聴でき、外出先ではWOWOWオンデマンドを利用することでPCブラウザ、スマホ/タブレットアプリ、Fire TVやChromecast、対応スマートTVなど様々なデバイスからライブ配信を見ることができます 。オンデマンド利用時の同時視聴台数は原則1台までなど制限もありますが 、登録端末は最大5台まで可能です 。テレビでの視聴とネット配信を併用して、自宅でも外出先でもNBAを楽しめます。
その他サービス・備考
- U-NEXT:2025-26シーズン時点で、U-NEXTはNBAのライブ中継配信を行っていません。U-NEXTは国内バスケットボール(B1リーグ全試合)や東アジアスーパーリーグ(EASL)などの配信実績がありますが 、NBAについてはAmazonやドコモが権利を持つため視聴不可です。
- NBA公式アプリ/サイト:上記Amazon経由以外にも、**NBA公式が提供する「NBA League Pass」**を直接NBA公式サイトや公式アプリ(NBA App)から購入・利用する方法があります 。料金プランや視聴可能コンテンツはAmazon経由のLeague Passと同一で、サポートされるデバイスで公式アプリを使って視聴します 。日本国内では2025-26シーズンよりNBA公式アプリから直接リーグパスを購入できるようになりました(従来の楽天経由販売の終了に伴う措置) 。公式アプリはスマホ・タブレットのほか、一部スマートテレビやFire TVにも対応しています 。
- 過去のRakuten NBAサービス:楽天とNBAの提携による配信サービス「NBA Rakuten」は、2019年から日本国内でNBA配信を担ってきましたが2025年7月31日をもってサービス終了となりました 。終了直前の2024-25シーズンには、月額4,500円(税込)の「NBA Rakuten League Pass」プランで全試合見放題配信を提供し、楽天モバイル契約者は追加料金なしでNBAが見放題という施策も実施されていました 。実際、楽天モバイルの最安プラン(月額1,078円)に加入すればリーグパスが無料利用できたため、多くのNBAファンがこの特典を活用していたようです 。サービス提供当初はチーム別の「Team Pass」や一部試合のみ視聴できる安価なプラン、1試合ごとのPPV購入などもありました。また、NBA Rakutenでは日本語実況中継やスタジオ解説番組、オリジナルコンテンツ(現地取材映像や独自のハイライト番組「NBA情報局」など)も充実しており、NBA公式情報サイト的な役割も果たしていました。しかし放映権契約満了に伴い配信は終了し、NBA視聴環境はAmazonプライムビデオとNBA docomo中心の新体制へ移行しています 。
以下に、上述した主要サービス(Prime Video(NBA on Prime / League Pass),NBA docomo,WOWOW)の特徴を比較表にまとめます。
サービス名 | 月額料金(税込) | 配信試合数・内容(レギュラーシーズン / プレイオフ) | 見逃し配信 | 日本語実況 | 対応デバイス(例) |
---|---|---|---|---|---|
NBA on Prime(Amazonプライム会員特典) | プライム会員料金のみ(月600円/年5,900円) | 週1~2試合程度の注目カードを配信。年間約66~80試合が視聴可能。★プレーオフ:プレーイントーナメント全試合+プレーオフ一部(約1/3)の重要試合を配信(西カンファレンス決勝・NBAファイナル全試合含む) | あり | なし(英語実況のみ) | スマホ、PC、タブレット、スマートTV、FireTV、ゲーム機 など |
NBA League Pass(Prime Videoチャンネル) | レギュラー:月3,190円プレミアム:月4,190円Team:月2,890円 | 全試合(レギュラーシーズン1230試合+プレーオフ全試合)ライブ&見放題。プランにより同時視聴台数や画質等が異なる(プレミアムは3台まで/オフライン可等)★プレーオフ:全試合(NBAファイナル含む)視聴可能 | あり | 基本なし(英語実況。一部試合で日本語切替可) | スマホ、PC、タブレット、スマートTV、FireTVなど(Prime Video経由またはNBA公式アプリ経由で視聴) |
NBA docomo | ドコモMAX契約者:無料ahamo契約者:¥1,078その他:¥2,728 | 週10~15試合を配信(レイカーズ等人気5チーム中心。開幕戦、クリスマス、投票選出チームの試合含む)。★プレーオフ:一部配信(1回戦~CFの注目試合を編成。NBAファイナルは対象外)※オールスター&サマーリーグも配信 | あり | あり(全試合に日本語実況・解説) | スマホ/タブレット(専用アプリ)※TV出力やPC視聴は不可(ミラーリング等で代用) |
WOWOW | ¥2,530(スタンダードプラン) | 週2試合の注目カードを生中継。2025-26シーズンは配信試合数縮小(昨季まで7試合/週)。★プレーオフ:一部配信(1回戦最大14試合、CS/CF各最大7試合を放送。NBAファイナルは放送なし)※オールスター&サタデーは生中継あり | あり | あり(放送カードは実況・解説付き) | BS放送(テレビ)、WOWOWオンデマンド(PC、スマホ、FireTV、Chromecast対応テレビ等) |
補足: 上記以外にも、VPN等を利用した海外リーグパス視聴や違法配信サイトの存在が噂されることがありますが、正規のサービスではないため推奨できません。日本国内で安全かつ確実にNBAを楽しむには、ここで比較した公式サービス(Amazonプライムビデオ、NBAdocomo、WOWOW、NBA League Pass)を利用するのがベストです。それぞれ特徴が異なるため、「主要な試合だけ安く見たいのか」「日本語で楽しみたいのか」「全試合網羅したいのか」に応じて最適なサービスを選ぶとよいでしょう。